当社は、世界150カ国以上に輸出されているトヨタの「ハイエース」のボデー・塗装および部品の製造と組立を担う完成車メーカーです。高品質の大型車体をコンパクトなラインで製造する「スリム・シンプル・ストロング」な工場を掲げ、オールトヨタトップクラスの品質を長年にわたり達成しています。
工場の5つの工程
工場内には大きく分けてプレス・ボデー・塗装・組立・検査の5つの工程があります。
プレス工程
大型プレス機で鋼板を自動的に車体それぞれの部品の形にします。当社の工場では、金型交換時間の短縮や加工スピードアップに挑戦し、高い生産効率を実現。高張力鋼板(ハイテン材)の加工にも、優れた金型技術力を発揮しています。
ボデー工程
プレスで作られた鋼板部品を、ロボットと熟練工により自動車のベースとなるボデーに作り上げます。溶接ロボットにATC(オートツールチェンジャー)、部品搬送にAGV(オートメイテッドガイディットビークル)を多用することで、業界トップクラスのスペース効率を実現。また量産車では初の外板シリーズSP溶接により、スーパーロングクラスの大型ボデーの生産を可能にしています。
数字で見るハイエース 30,000
ハイエース1台に必要な部品は約30,000点。それらは、多くの関連工場で作られています。ハイエースについてはシートの組立と車体組立を岐阜車体工業が担当しています。
塗装工程
錆止めの電着塗装を行い、中塗・上塗を経て美しいボデーに仕上げます。塗装はゴミ・ホコリが大敵。表面積の大きいボデーに、平滑で光沢のある塗装を行えるよう、工場の随所に浮遊物を除去する工夫が施されています。
組立工程
シート、ハンドル、メーター、エンジン、タイヤなど、内・外装の多くの部品を流れ作業で取付けます。どうしたら高品質な車両をもっと効率的に生産できるか、どうしたら作業者の負担を減らし、地球環境保護に貢献するという視点で、絶えず改善活動を実施。製造ラインは常に進化しています。
検査工程
組立が完了したハイエースを1台1台検査します。岐阜車体工業が目指すのは「手直しを必要としない検査、すなわち工程外の検査を出さないモノづくり」。そのため、各工程で作業者ひとりひとりが責任を持って作業ごとに品質を確かめ、後工程に流しています。万一、後工程で不良品が発見された場合は速やかに前工程に連絡し、対策処置をとります。
数字で見るハイエース 4,000
検査工程に携わる検査員は、国の代行として検査を行っています。クルマの外観はもちろん、エンジンは正常に稼働するか、ライトは正しい位置を照らすかなど、性能も厳しくチェック。検査項目は約4,000項目以上にのぼります。